取水口や水車にゴミが詰まり、期待した発電量が得られない
発電量減少要因の塵芥を取り除くための維持管理費が多額となる

クロスフロー水車内部に詰まったゴミ
小水力発電においては、取水量の安定確保や水車が故障なく安定稼働すること、水車効率を維持することが、採算性に直結する設備利用率を向上させるために重要となっています。
しかし、水の中を流れる木の枝、落ち葉や人が捨てたゴミなど様々な塵芥が取水口や水車に流入し、取水口の閉塞や水車の故障を引き起こし、設備利用率低下の主な原因となっています。
そのため、小水力発電は「除塵」が成否の分かれ目となっています。
従来から使用されている除塵機にはバースクリーンや機械式除塵機があります。バースクリーンを使用した場合、スリット幅を小さくすれば塵芥の流入は減少しますが、頻繁に閉塞し清掃の負担が増えます。反対に、スリット幅を大きくすると閉塞頻度は減少しますが、通過する塵芥の量が増加し水車に流入し水車の故障要因となってしまいます。機械式除塵機を使用した場合、電源が必要になるだけでなく、可動部が故障要因となるためメンテナンスが必要になります。
無動力・無電源除塵装置JJSシリーズ
弊社の除塵スクリーン「無動力・無電源除塵装置JJSシリーズ」はこの様な課題を解決します。
JJSシリーズは無動力・無電源のメッシュスクリーン式の除塵装置です。スリット幅が1mm程度であることによって非常に高い塵芥除去能力を持つとともに、水がメッシュ表面を洗い流すような構造と
なっていることで取水面が極めて閉塞しにくくなっています。
JJSシリーズを導入することで、安定した取水が可能となり、水車の稼働率が向上します。高い塵芥除去能力が水車の分解清掃頻度を大幅に低減し、取水面が閉塞しにくいため除塵装置の清掃頻度も減少し、維持管理の負担を軽減します。
また、可動部がないことで、電源工事が不要、設置工事が容易、故障が少ない、メンテナンスもデッキブラシで軽くこする程度で簡単といったメリットがあります。
取水堰や頭首工、落差工の分水点に設置可能なJJS-A型、開水路の分水点に設置可能なJJS-B型、ヘッドタンクや沈砂池に設置可能なJJS-C型の3タイプをそろえ、場所に応じた除塵対策に貢
献します。
